残業代未払いを事前に防ぐには、日頃からの心がけが大切です。
第一段階は会社との労働契約を知ることから始めます。
自分がどんな条件の下で働いているのか意外と知らない労働者が多いのが現実です。
会社の定める労働時間は何時間か休憩はどのように定められているかを確認します。
休憩時間はきっちり休むようにしましょう。
残業の時間給がいくらか就業規則等に定められている場合もありますし、特に定めがなければ固定給と労働時間をもとに計算して時間給を出します。もしも「就業規則等に残業代は月5万円までとする」というような文言があれば最初から残業代を支払う意志のない会社ということになるので要注意です。
直接または労働組合等を通じて残業代を適正に支払うよう交渉し、場合によっては労働基準監督署への申告も考えましょう。サブロク協定のない場合の残業、サブロク協定にある労働時間を超えての残業は違法です。
きちんと残業代が支払われているうちは労働者側にデメリットはありませんが、労働契約をおろそかにしている会社の場合は残業代の支払いもルーズになりがちです。法外残業や深夜労働等割増料金の残業代が支払われていない可能性がありますので注意して下さい。
出勤時間はほぼ同じで退勤時間にばらつきのある方が多いと思います。
残業時間を自分で把握できるように手帳等にメモを残しておきましょう。
可能であれば仕事終了時に会社のパソコンから自分の携帯等にメールを送信しておくと、後に残業の証拠としても使えます。
給与を受け取ったら給与明細を確認するクセをつけましょう。
残業時間や休日出勤の数等項目ごとに記載がある給与明細であれば自分の記録と相違がないか確認します。
割増残業代も加算されているか計算してみて下さい。
残業代がおかしいと感じたらなるべく早く会社に確認します。
1ヶ月分なら金額も少ないので会社も訂正に応じてくれるかもしれません。
2年分遡って請求するのとは大違いですし、「疑問点を聞く」という体であれば会社との関係も悪化しません。
タイムカードは出社してすぐ、退社する寸前に押しましょう。
厳密には仕事のための着替えも労働時間に入りますので、着替える前に押しても問題ありません。
「何時にはタイムカードを押すように」と指示のある会社がありますが、その場合はタイムカードを押したらすぐに帰りましょう。それ以後残って仕事をしても残業代は支払ってもらえません。
原則会社や上司の指示による時間外の仕事が残業となります。
現実的には不必要な時間外労働以外は残業と認められますが、会社から帰るように指示が出ていたにもかかわらず残って仕事をした場合には、残業が認められない場合があります。
会社や上司から帰宅を促されたらすぐに退社するか、どうしても片付けなければならない仕事がある場合にはその旨を説明して了解を得てから残業をしましょう。
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